本日の一症例

呼吸が荒い(苦しそう)

腫瘍科(ガン)/呼吸器科

扁平上皮癌(気管)

動物
種類 mix(雑種)
性別 去勢済みオス
年齢 13歳
地域 京都市北区
症状/病態 頸部(首)が腫れてきた / 呼吸が荒い(呼吸困難)
考えられる病気 頸部(気管、食道、リンパ節、甲状腺、上皮小体など)の腫瘍、炎症、異物、その他

当院スタッフの実家の猫ちゃんである レン君 が頸部(首)が腫れてきて、呼吸が苦しそうとの主訴で来院されました。

触診で頸部にシコリがあり、エコー検査で内部に液体貯留が確認されたので、局所麻酔にて排膿させました。

(レン君、お利口に頑張ってくれました!えらかった!)

 

その後、排膿したにも関わらず、呼吸状態が改善しなかったので、頸部レントゲンを実施しました。

下のレントゲンで首のあたりに気管を圧迫するものが確認されました。

 

 

 

相談した結果、どこからの発生か、そして腫瘍の種類や手術可能かなどを確認するためにCT検査を撮影することとなりました。

CTの結果は、気管の周りを取り囲んでおり、手術で取りきれるものではなく外科手術不適という厳しい状況でした。

下のCT画像の緑と赤で染まっている部分が腫瘍の部分です。

 

 

そして、細胞診の結果は、『扁平上皮癌』などの悪性腫瘍疑いでした。

 

相談の結果、緩和療法として 免疫療法の注射+分子標的治療 を選択しました。

進行スピードがゆっくりになれば良しという状況でしたが、なんと2週間後にレントゲンを再撮影したところ・・・

 

 

 

小さくなっています!

このまま、少しでも縮小し、楽に過ごせますように!

 

「ファイトー、レン君!! 奇跡を起こせー!!」