疥癬
病態
外部寄生虫であるヒゼンダニによる強い痒みを伴う皮膚の疾患です。
皮膚上層部に穴を掘って寄生するヒゼンダニ(肉眼で確認できないほど小さい)が原因です。
*ヒゼンダニの写真
症状として特徴的なのは、激しい痒み(急性)で、掻き壊し、皮膚の発赤、脱毛などがみられます。
病変は耳介辺縁や前肢肘部、後肢膝に見られることが多く、ひどい場合は顔面や腹部に見られることもあります。
診断
問診と視診から疥癬が疑われた場合は、皮膚掻把検査(鋭匙・メスなどで皮膚表面の組織を少し削り、顕微鏡で診る)をします。検出率が低いため、複数回実施します。
治療
駆虫薬を投与します。また二次的に細菌感染がある場合、抗生剤などを投与します。
検査で陰性であっても試験的治療を行うこともあります。