レーザー治療

かもがわ動物医療センターのレーザー治療

当院では、「優しい治療」と「高度医療」をご提案するために半導体レーザーを導入しています。
当院のレーザーには、下記のような様々な使用方法があります。

  • 手術時にレーザーメスとして使用
  • 腫瘍を蒸散するレーザーハイパーサーミアとして使用
  • 疼痛管理や創傷治癒促進のためのレーザーセラピーとして使用
  • その他、イボ・歯周病・緑内障・椎間板ヘルニアなど様々な場面で使用

レーザー治療のメリット

レーザーを使うことで、切開が必要な症例に対して出血・痛みの少ない手術が行えます。眼科の緑内障手術も、レーザーを使用して安全に手術可能です。そのほか、術後の痛み・痒みの緩和や傷口の治癒促進、細胞の活性化、血行改善など、さまざまな効果が期待できます。

  • 出血が少なく、安全な手術が行えます。
  • 傷の治りが早く、痛みの少ない手術が行えます。
  • 切開することなく椎間板ヘルニアの治療が行えます。
  • 癌に対する温熱療法により、QOLの高い治療が行えます。
  • 関節炎など、疼痛緩和温熱療法により痛みを和らげます。
  • 難治性歯肉炎・口内炎に効果があります。
  • 今まで全身麻酔が必要だった体表のイボの切除を局所麻酔のみで摘出が行えます。
  • 体への負担が少ないため、多くの手術で日帰りや短期間での退院が可能です。

レーザーを使った治療例

緑内障に対して使用した例

緑内障のワンちゃんに対して、緩和治療として毛様体光凝固術を行いました。
毛様体光凝固術は房水を産生する毛様体をレーザーで破壊することで、眼圧を下げる方法です。
眼球摘出や強膜内シリコンインプラント挿入術に比べて、簡単で侵襲性が低く、手術時間も短いことが特徴です。
この子も無事に眼圧が下がりました。

腫瘍に対してのレーザーハイパーサーミアとして使用した例

  • 治療前
  • 治療後

猫の顔にできた肥満細胞腫に対して使用した例です。高齢のため、手術はしないと判断されていましたが、この猫ちゃん自身が腫瘍を気にして引っ掻いて出血・自壊するということでご相談を受けました。
全身麻酔ではなく、鎮静麻酔のみで実施可能でした。
また、腫瘍のみを蒸散することで、顔の変形もなく治療できています。その後の再発もなく経過は良好でした。

無麻酔でのイボ蒸散に使用した例

  • 治療前
  • 治療後

レーザーを使用することで、無麻酔でのイボの除去が可能となります。
出血も少なく、抜糸も必要ないので、非常に有効です。
蒸散後は、一定期間で上皮に覆われ、傷は治ります。

疼痛管理を目的として使用した例

半導体レーザーの光は、組織の内部深くまで透過していくため、高いセラピー効果が得られます。
椎間板ヘルニアや関節炎などでも、患部にレーザーを当てることで疼痛のコントロールにもなり、かつ神経活性化や消炎効果も期待できます。

歯周病・歯肉炎に対して使用した例

  • 治療前
  • 治療後

レーザーは、歯周ポケット内の殺菌作用とともに、歯肉を引き締める効果があります。当院では、歯周病がひどいが抜歯をしない場合に、歯石取り(スケーリング)と同時にレーザー照射を実施しています。照射後は歯周ポケットも少なくなり、さらなる歯周病の悪化を遅らせることができます。