本日の一症例

膵臓のしこり/痙攣発作

腫瘍科(ガン)/外科

犬の膵臓腫瘍(インスリノーマ)

動物
種類 チワワ
性別 避妊雌
年齢 15歳
地域 京都市南区
症状/病態 低血糖による痙攣発作
考えられる病気 インスリノーマ、肝臓腫瘍、副腎皮質機能低下症、肝不全など

痙攣発作が起こり、紹介元病院を受診した際に低血糖が認められ、インスリン値が高く、膵臓に腫瘤が認められ、インスリノーマが疑われるとのことで当院に紹介来院しました。

当院では、腫瘤の浸潤や転移を評価するためにCT検査を実施しました。

CT検査では、膵臓の腫瘤(上の画像の青丸)は膵臓の先端に認められ、また肝リンパ節(下の画像の青丸)への転移が疑われました。

手術は可能と判断しましたが、このわんちゃんは持病として心臓病と腎臓病があり、麻酔のリスクがありました。
しかし、CT検査後も低血糖によるふらつきなどの症状が続き、このままでは数ヶ月以内に低血糖が原因で亡くなってしまう可能性が高く、麻酔科医とも相談し、最終的にはご家族は手術を希望されました。

以下、手術時の写真となります。苦手は方はご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お腹をあけ、まずは左右の肝リンパ節(青丸)を確認し、切除しました。

次に、写真では分かりづらいですが、触診で青丸の位置に膵臓の腫瘍を確認しました。

この位置の膵臓は十二指腸が近いため、十二指腸に向かう血管を傷つけないように、膵臓だけを周囲から剥がしていき、糸で膵臓を縛って摘出しました。
この段階で血糖値は正常に戻っていたため、手術を終了しました。

摘出した膵臓と左右の肝リンパ節

 

病理診断はインスリノーマで右の肝リンパ節に転移していました。
このわんちゃんは痩せていたため、術後に一過性に血糖値が低くなりましたが、その後は順調に改善し、術後5日目で無事退院しました。
犬のインスリノーマは転移率が非常に高いため、今後も他の部位に転移する可能性があります。
そのため、定期的に検査を行い、転移がないかどうかの確認をしていきます。

 

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診断名

犬の膵臓腫瘍(インスリノーマ)