腫瘍(ガン)/検査
この木、何の木?(腫瘍・がんの診断方法)
院長の萩森です。
前回は、診断が大切だと感じた腫瘍症例について でした。
それでは、今回は 診断ってどうするのか についてお話しします。
腫瘍の診断方法には、大きく次の3つあります。
①細胞診
②ツルーカット生検
③切除生検
腫瘍の診断は、『この木、何の木?』を当てることと似ています。
例えば、大きな中が見えない箱の中に、1本の「謎の木」があるとします。
あなたはその「謎の木」の名前が知りたくて、木の詳しい人にその木の一部を持っていくことにします。
何を持っていきますか?
①葉っぱですか?(細胞診)
②少し大きめの木の枝ですか?(ツルーカット生検)
③思い切ってその木を丸々1本ばっさり切って 持っていきますか?(切除生検)
自分なら、まず葉っぱを持っていきます。
もしかしたら、その葉っぱは少し枯れていて分かりずらいかもしれません。
もしそうなら、もう一度別の葉っぱを持っていくか、少し大きめの枝を持っていくかもしれません。
腫瘍の診断っていうのは、こんな感じです。 分かりやすいような、分かりにくいような。。。
個人的には、簡単に葉っぱをちぎるだけの細胞診は、すごく便利でシコリを見つけたら必ず実施しています。
手技は簡単で、通常は全身麻酔も必要なく、10分ほどあれば院内で診断が可能です。
次回は、細胞診の実際の動画をお見せします。
獣医師 萩森