巨大食道症

巨大食道症とは食道が異常に拡張し、本来の動きができなくなって食べ物や水が胃まで正常に運ばれなくなる状態です。何度も内容物が逆流しているうちに、誤って肺に入ることで誤嚥性肺炎を引き起こすこともあるため注意が必要です。
原因は様々で以下のようなものが挙げられます。
・先天性
・重症筋無力症
・内分泌疾患(甲状腺機能低下症、副腎皮質機能低下症)
・神経の障害
・特発性
症状
・吐出(嘔吐とは違い食べたものが直後にそのまま出てくる)
・食事、飲水中にむせたり咳き込んだりする
・体重減少
・肺炎の症状(呼吸障害、咳、元気消失など)
診断
・レントゲン検査:拡張した食道の確認や肺炎の診断
・造影検査(バリウムなど):内容物が通過できているかの評価
・血液検査:原因疾患や全身状態の評価
治療
- 原因疾患の治療
原因疾患が存在する場合はその治療を実施します。
- 食事管理
巨大食道症では食べ物を胃まで運ぶ力が弱いため、重力を利用して胃に送り込む食事管理がとても重要です。食事は体を起こした姿勢で与え、椅子や台を使って前胸部を高くした状態を保ちます。食後もしばらく(15〜30分ほど)同じ姿勢を続けることで、吐出や誤嚥のリスクを減らすことができます。
また、一度に多く食べると食道に滞留しやすいため、少量を複数回に分けて与える方法が適しています。
- 胃瘻チューブ
食事管理が困難であったり、体重減少が重度の場合は内視鏡下で胃瘻チューブを設置することもあります。
巨大食道症は、誤嚥性肺炎をいかに防ぐかが予後を左右する病気 です。
適切な食事姿勢や原因治療により、症状が大きく改善することもあります。

