病気紹介

肛門腺破裂

病態

肛門腺とは、肛門の左右(時計でいう4時と8時の位置)にある分泌腺で、強いにおいのある分泌物をためています。

通常は排便時に自然に排出されますが、うまく出せない子もいます。

特に

・小型犬

・分泌物が粘稠な子

・肥満傾向

・慢性的な軟便や下痢がある子

ではトラブルが起こりやすい傾向があります。

多くの場合、以下のような流れをたどります。

  1. 分泌物が貯留する
  2. 細菌感染が起こる(肛門嚢炎)
  3. 化膿し、膿がたまる
  4. 内圧が上昇し皮膚を突き破る

破裂すると、肛門の横に穴が開き、血液や膿が排出されます。

突然起こったように見えますが、実際には数日かけて炎症が進行していることが多いです。

 

症状

・おしりを気にして舐める

・床にこすりつける

・肛門の横が赤く腫れる

・触ると痛がる

・元気や食欲がやや低下することもある

破裂後は一時的に腫れが引いたように見えることもありますが、感染は残っているため治療は必要です。

 

治療

必要に応じて以下の処置を行います。

・内容物の排出と洗浄

・消炎鎮痛剤

・抗生剤の内服

基本は上記の治療で治ることが多いですが、再発を繰り返す場合には肛門嚢摘出術を検討することがあります。

 

予防

肛門腺は、必ず毎月絞らなければならないものではありません。

自然排出できている子では不要な場合もあります。

ただし、

・たまりやすい体質

・一度破裂したことがある

場合には、定期的なチェックをおすすめします。

 

 

肛門腺破裂は見た目に驚く疾患ですが、早めの治療で良くなります。

「ちょっとおしり回り赤いかな?」「少し腫れているかも?」という段階で受診いただけると、破裂を防げることもあります。

 

気になる症状があれば、お早めに当院までご相談ください。

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