病気紹介

脂漏症

病態

皮膚の角化異常(角化症)による病態です。

皮膚のターンオーバーは正常では約3週間ですが、その角化過程が早くなってしまう(約5〜10日)ことが原因です。

症状としては、体幹(頭と四肢を除く部分)主体の被毛の脂漏、光沢低下、鱗屑(りんせつ)フケ(剥がれ落ちた角質)、発赤、臭い、痒みなどがみられます。

 

また、脂漏症は

・乾性脂漏症:白~灰色の鱗屑(冬)

・油性脂漏症:脂っぽい、臭気、ベタベタ、ヌルヌル(夏)

・(乾性と油性のミックスもあり)

に分けられます。

 

油性脂漏症から皮膚炎(マラセチア性皮膚炎)を二次的に起こすこともありますし、皮膚バリア機能の低下によって細菌感染する場合もあります。

 

診断

問診と視診、必要であればスタンプ検査(皮膚表層の細胞・細菌などを採取して染色し、顕微鏡で診る)をします。

 

治療

皮膚の症状に応じて、抗生剤・抗真菌剤の内服や、シャンプー(抗脂漏・抗菌性・抗真菌性・保湿などを選択)を使用します。