腎盂腎炎

病態
腎臓は、血液を濾過して尿を作ります。腎臓で作られた尿が貯まる場所を腎盂といい、尿は尿管を通り膀胱に貯留した後に体外に排出されます。
腎盂腎炎とは、感染症により腎盂から腎臓全体に炎症が広がった状態を指します。
原因
腎盂腎炎は大部分が細菌感染によるものです。
最も多い原因としては、細菌性膀胱炎が挙げられます。膀胱内の細菌が何らかの理由で尿管を逆行することにより腎盂から腎臓に感染が波及します。稀ですが、感染性心内膜炎などによる血行感染も存在します。
また、尿路の病気や免疫が低下した状態であると感染症に罹患しやすくなります。
例として以下のようなものが挙げられます。
・尿路結石
・糖尿病
・副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
・慢性腎臓病
・免疫抑制剤やステロイドの長期投与
症状
急性の場合は、発熱や食欲不振、元気消失、振戦、嘔吐、腹痛などが見られます。
慢性の場合は、無症状であったり多飲多尿を示したります。
診断
確定診断には、腎盂から採取した尿の培養検査を実施して細菌感染があるかの判断が必要ですが、実際には採取が困難なことも多いため、以下の検査から総合的に診断します。
・身体検査:発熱や腹部痛の確認
・血液検査:BUN、CREなどの腎臓の数値、CRPなどの炎症の数値の上昇の確認
・尿検査:尿中に細菌がいないかの確認
・尿の細菌培養・感受性検査:尿中に細菌がいる場合、どの抗菌薬が有効かの判断
・腹部エコー検査:腎盂拡張、腎盂の脂肪の高エコー所見の有無
・その他必要に応じた検査
治療
症状に対する対症療法を行い、原因となっている細菌に有効な抗菌薬を4~6週間投与します。
また、原因となっている基礎疾患がある場合はその治療も併せて行い、尿路の感染防御に努めます。
当てはまる症状があり、ご不安な方はお気軽に当院までご相談ください。

