SFTS(重症熱性血小板減少症候群)

病態
SFTSは、ウイルスを保有したマダニに刺されることでうつる病気です。主にネコで問題となりますが、イヌでも一部発生報告があります。感染動物の血液や体液を介してヒトにも感染する「人獣共通感染症」です。国内では西日本を中心に感染拡大傾向にあり、今年すでに京都府内での発生も報告されています。
症状
発症した場合、発熱、元気食欲低下、嘔吐、神経症状などがみられます。血液検査では、白血球減少、血小板減少、肝酵素の上昇、黄疸(血液や粘膜の黄色化)などを認めます。症状は急激に進行し、発症から7日後にピーク迎えます。
致死率は非常に高く、ネコは約60%、イヌは約40%、ヒトは約30%といわれています。
診断
血液中のSFTSウイルス遺伝子の検出により診断されます。
治療
残念ながら、現時点ではSFTSに特異的な治療法はありません。設備が整った施設での入院、輸液、抗菌薬による二次感染予防、嘔吐や神経症状に対しての対症療法が基本となります。退院の基準としては、ウイルス遺伝子検査が2回続けて陰性であることを確認する必要があります。
SFTSは予防が大切です。ネコちゃんは室内飼育、ワンちゃんは散歩コースとして、マダニが潜みやすい場所(草むら、森、公園の植え込みなど)を避けましょう。
ただし、人が外出した際に靴やズボンの裾、荷物などにマダニが付着し、知らない間に家の中に持ち込んでしまう可能性があるため、完全に室内飼育であっても予防薬の投薬・塗布が推奨されます。また、マダニは越冬しますので、当院では年中、毎月1回の予防を推奨しています。
万が一、マダニに刺された場合には、無理に引き抜いたり、つぶしたりせず、動物病院にご相談ください。

