予防/感染症
狂犬病予防接種について
獣医師の梶村です。
狂犬病の予防接種の時期ですね。
今回は狂犬病と予防接種について説明します。
狂犬病は人を含め全ての哺乳類に感染します。
治療法は無く、一度発病すると、致死率はほぼ100%の恐ろしい病気です。
感染経路としては犬、猫、コウモリなどの動物に咬まれることで感染します。
また珍しいものとしてコウモリの唾液のエアロゾル感染などがあります。
犬の症状として凶暴になり、その後麻痺が全身に起こり、最終的には昏睡状態となり亡くなります。
現在国内において狂犬病の発生はありませんが、近隣の国では発生が多いです。
なので日本に狂犬病が入ってくる可能性は十分あります。
治療法は無いので、予防が非常に重要となります。
都市での流行を防ぐには全ての犬の50%以上が有効な予防力(抗体価)を持っておく必要がありますが、日本での予防接種率はそれ以下と言われています…
これでは流行は防げません…
狂犬病予防法により予防接種は飼い主の義務とされています。
国内に発生してないから、周りの人も打っていないから、などで打たないのではなく、今一度なぜ国が義務付けているのかを考えてみてください。
ただしワクチンを打てる状態にない子に限ってはその限りではありません。
そういう場合は一度相談してみてください。
獣医師 梶村