本日の一症例

健診で発見

腫瘍科(ガン)

健康診断CTで早期発見したGIST

動物
種類 トイ・プードル
性別 避妊メス
年齢 11歳
地域 京都市左京区
症状/病態 健康診断、盲腸腫瘍
考えられる病気 GIST(消化管間質腫瘍)、腺癌、消化管型リンパ腫、平滑筋肉腫、線維肉腫、ポリープ、炎症など

健康診断目的でCTを撮影し、腫瘍の早期発見・早期治療ができたワンちゃんをご紹介します。

 

元々、歯の汚れと口臭が気になるとのことで、麻酔下での歯石除去を予約してくれていたトイプードルさんです。

どうせ全身麻酔をかけるなら、健康診断としてCT撮影もしておきたいと希望してくださいました。

 

当日、麻酔をかけてまず10分ほどでCTを撮影した後、予定通り歯石除去を行いました。

CTの結果、盲腸に15mm程度の腫瘤があることが明らかになりました。

  

 

腫瘤の正体を明らかにするには細胞診や生検が必要ですが、エコー下細胞診は困難な場所であったこともあり、腫瘍科の獣医師と相談のうえ手術で切除して病理検査に出すこととなりました。

以下、手術中の写真が出てきます。

盲腸にある腫瘤を盲腸ごと切除し、縫合しました。

 

病理検査の結果、腫瘤はGISTであることがわかりました。

GISTはかなり大きくなってから消化器症状が出てくることが多く、発見が遅れることもしばしばです。

この子のように無症状で健康診断し早期発見できたことで、小さいうちに完全切除することが出来ました。

現在は再発がないか、数ヶ月おきに定期検診をしながら元気に過ごしてくれています。

 

当院では、健康診断で画像検査を行うことを推奨しています。

特にCTではレントゲンやエコーで検出できない小さな腫瘍などの異常を発見することができます。

歯石除去のような全身麻酔をかける処置がある場合にCTを追加することはもちろん、動物の性格によっては無麻酔で撮影することも可能です。

興味のある方は当院までお問い合わせください。