本日の一症例

元気がない、ぐったり/食欲がない/水をよく飲む、尿が薄い

泌尿器科/猫科(猫の病気)

再生医療(猫の慢性腎臓病編)

動物
種類 チンチラ
性別 避妊済みメス
年齢 13歳
地域 京都市左京区
症状/病態 元気食欲がない
考えられる病気 慢性腎臓病、内分泌疾患、腹部臓器の疾患(胃腸炎、膵炎、胆管肝炎など)、口腔内疾患、腫瘍など

他院で半年ほど前に慢性腎臓病と診断された猫ちゃんが、再生医療をご希望され当院へ来院されました。

来院時の血液検査では、BUN:140mg/dl以上、クレアチニン:9.7mg/dl、リン:15以上という結果となり、

慢性腎臓病ステージ4の診断となりました。

猫ちゃん自身も元気、食欲が全くなく、自力でご飯を食べられず、命に関わる状況でした。

 

当院でおこなっている、脂肪由来間葉系幹細胞の静脈投与による再生医療についてご説明し、

劇的な数値の改善は難しいかもしれないということをご了承いただいた上で、少しでも元気・食欲などの一般状態の改善ができればということで、再生医療を実施することになりました。

 

1クール(3回)の細胞投与をおこなった後、約1ヶ月後の血液検査の結果です。

BUN:76mg/dl、クレアチニン:3.9mg/dl、リン:6.9

大幅な腎数値の改善が見られました。

猫ちゃん自身も、元気・食欲が出てきてよくご飯を食べてくれているとのことで、痩せてしまっていた体重も1ヶ月で400gほど増えてくれました。

 

腎臓病は今後も治療の継続が必要です。この猫ちゃんも、引き続き自宅での点滴やサプリメントの投薬を頑張ってくれています。

 

病気に対する再生医療の治療反応は、かなりの個体差があります。

治療した猫ちゃん全てがこのような良い結果になるわけではありません。しかし治療の選択肢の一つとして検討する価値はあります。

腎臓病でお悩みの方は是非一度当院までお問合せください。