本日の一症例

充血(目が赤い)・目やに

腫瘍科(ガン)/眼科(目の病気)/外科

犬のマイボーム腺腫

動物
種類 ペキニーズ
性別
年齢 八歳
地域 京都市左京区
症状/病態 目のできもの(目の腫瘍)
考えられる病気 マイボーム腺腫、黒色細胞腫(メラノサイトーマ)、悪性黒色腫(メラノーマ)、乳頭腫、扁平上皮癌、肥満細胞腫など

まぶたにできものがあり、目の充血を繰り返すため来院されました。

まぶた(眼瞼)には約3mmのしこりが確認され、角膜や結膜に接触して炎症を引き起こしていました。

細胞診検査を行ったところ、悪性腫瘍の可能性は低いと判断し外科手術により、しこりの切除を実施しました。

手術について

今回は、しこりがそれほど大きくなかったため「ホームベース型」の術式を選択しました。

〈切除範囲〉

 

手術直後には、一時的に腫れが生じたり、眼瞼を切除した影響で目が小さく見えることがあります。

〈手術前後の比較〉

 

術後1~2週間ほどで腫れも治まり、良好に回復しました。目の大きさに左右差もなく、顔つきの変化もほとんど見られませんでした。

診断:マイボーム腺腫

犬の眼瞼腫瘤は大部分が良性ですが、腫瘤が大きくなると以下のような症状が現れることがあります。

  • 目の充血
  • 涙の量が増える
  • しょぼしょぼして目を開けにくそうにする

治療について

基本的に外科手術が必要となります。

腫瘤の大きさによっては切除範囲が広くなり、顔つきの変化やまぶたの機能に影響が出る可能性があります。

まぶたに小さなしこりができても、すぐに症状が出ないこともあります。しかし、放置すると大きくなり、目に影響を及ぼすことがあります。「最近、目を気にする仕草が増えた」「まぶたにできものがあるかも?」と感じたら、お早めにご相談ください。

 

当院では、獣医腫瘍科認定医による腫瘍科専門外来を行なっております。

詳細は下記のリンクをご参照ください。

https://www.kamogawa-ac.jp/cancer-treatment-specialty/

診断名

マイボーム腺腫