本日の一症例

肝臓腫瘍

腫瘍科(ガン)/外科

犬の肝臓腫瘍(肝細胞癌)(中央肝区域(内側右葉・方形葉)切除)

動物
種類 柴犬
性別 未去勢雄
年齢 14歳8ヶ月
地域 宇治市
症状/病態 肝臓腫瘍
考えられる病気 肝細胞癌、肝細胞腺腫、胆管癌、転移性腫瘍など

他の病気の診察の際に、血液検査で肝臓の数値が高かったため、お腹のエコーをしたところ肝臓にしこりが見つかりました。

CT検査の結果、肝臓のしこりは内側右葉に発生していましたが、胆嚢および方形葉への血管にも広がっていました。明らかな転移は認められませんでした。
この部位の手術は肝臓の手術でも難しい部類になります。
一方で、手術を行うことで長期生存が期待できる可能性もあります。
ご家族にはメリットとデメリットをお伝えした上で、相談の結果、手術を行うこととしました。

以下、手術時の写真となります。苦手な方はご注意ください。
(写真はご家族のご承諾のもとあげさせていただいております)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


お腹を開けると腫瘍が確認されました。

肝臓に入る血管を処理しているところです。

肝臓から出る血管を処理しているところです。

切除後の写真です。

 

病理診断は肝細胞癌でした。
手術後も大きな問題はなく、元気に過ごしてくれています。
1つの肝葉のみに発生している肝細胞癌の場合、手術をすることで根治が期待できます。
しこりが大きいからといって諦めず、一度当院にご相談いただければと思います。

当院では、獣医腫瘍科認定医による腫瘍科専門外来を行なっております。

詳細は下記のリンクをご参照ください。

https://www.kamogawa-ac.jp/cancer-treatment-specialty/

診断名

犬の肝臓腫瘍(肝細胞癌)