本日の一症例

頚のしこり

外科

犬の甲状腺腫

動物
種類 チワワ
性別 去勢雄
年齢 15歳7ヶ月
地域 京都市左京区
症状/病態 頚部のしこり
考えられる病気 甲状腺癌、甲状腺腫

別の疾患の精査のためCT検査を行ったところ、偶発的に左側甲状腺の腫大が見つかりました。

↑青丸が腫大した甲状腺

 

甲状腺が腫大していると甲状腺ホルモンの値の増加が見られることがありますが、このわんちゃんの甲状腺ホルモンの値は正常でした。

 

細胞診を実施したところ、甲状腺腫瘍が疑われました。

甲状腺のしこりは9割が(悪性)と言われているため、今回は確定診断をつけるため外科手術を実施しました。

 

以下、手術時の写真となります。苦手な方はご注意ください。

(写真はご家族のご承諾のもとあげさせていただいております)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

皮膚を切開し、筋肉を分けると、腫大した左側の甲状腺が確認できます(青丸)。

 

付近の神経、血管に注意しながら切除します。

 

 

切除した後の術部の写真です。

 

 

これが切除した甲状腺です。

 

 

手術後3日で退院し、病理診断は甲状腺腫(良性)でした。

 

術後経過も良好で、現在も元気に過ごしてくれています。

 

甲状腺の腫瘍は細胞診だけでは診断がつかず、ほとんどが悪性のため、切除することが推奨されます。

 

 

当院では、獣医腫瘍科認定医による腫瘍科専門外来を行なっております。

詳細は下記のリンクをご参照ください。

https://www.kamogawa-ac.jp/cancer-treatment-specialty/