犬
肛門嚢のしこり
腫瘍科(ガン)/外科
犬の肛門嚢腺癌

| 動物 | 犬 |
|---|---|
| 種類 | トイプードル |
| 性別 | 避妊雌 |
| 年齢 | 7歳 |
| 地域 | 京都市山科区 |
| 症状/病態 | 肛門嚢のしこり |
| 考えられる病気 | 肛門嚢腺癌、メラノーマ、肛門嚢炎など |
紹介元病院で左の肛門嚢にしこりがあるとのことで紹介来院されました。
針生検(細い針をさして細胞を採取する検査)を実施したところ、肛門嚢腺癌が疑われたため、転移の評価のため、CT検査を行いました。
CT検査では、お腹の中のリンパ節が複数個大きくなっており(赤丸)、転移が疑われました。

肛門嚢腺癌はリンパ節転移率の高い癌ですが、リンパ節転移していても手術で切除することで年単位の生存が期待できます。
そのため、ご家族と相談した結果、手術を行うこととしました。
以下、手術時の写真となります。苦手な方はご注意ください。

まずはお腹をあけ、転移が疑わしいリンパ節(赤丸)を計4個摘出しました。
これらのリンパ節は大事な血管(青矢印)沿いにあるため、これらの血管を傷つけないように慎重な操作が必要となります。

次に肛門嚢腺癌を切除するため、肛門嚢管に管を入れておき、目印にしておきます。

切除をしていくと、肛門嚢を包んでいる筋肉(青矢印)が見えてくるため、これを切除します。

最後にあらかじめ管を入れていた肛門嚢管を確認し、糸で縛って摘出します。

縫合後の写真です。
手術は無事終了し、術後も大きな問題は起こらず、術後4日目で退院しました。
病理診断は肛門嚢腺癌で摘出した4個のリンパ節の内、3個のリンパ節に転移が確認されました。
犬の肛門嚢腺癌は転移率が非常に高いため、今後は紹介元病院で経過を観察していただく予定です。
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