犬
副腎腫瘍
腫瘍科(ガン)/外科
犬の副腎腫瘍(副腎皮質腺癌)
動物 | 犬 |
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種類 | チワワ |
性別 | 避妊雌 |
年齢 | 13歳 |
地域 | 京都市 |
症状/病態 | 副腎腫瘍 |
考えられる病気 | 副腎皮質腺癌、副腎皮質腺腫、褐色細胞腫、転移性腫瘍など |
他の病気の精査のためにエコー検査を行なった際に副腎腫瘍が見つかりました。
その際は他の病気の治療を行なっており、副腎腫瘍に関しては経過観察をしていましたが、多飲多尿、多食、筋力低下などの症状がみられ、検査の結果、副腎腫瘍による副腎皮質機能亢進症と診断したため、手術を目的としてCT検査を実施しました。
CT検査の結果、副腎皮質腺癌が疑われました。また、副腎腫瘍(赤丸)は腎臓(青丸)と後大静脈(黄矢印)という血管に接していました。明らかな転移はみられませんでした。
手術にはある程度のリスクを伴いますが、手術を乗り越えれば長期生存が期待できる旨をお伝えし、手術を行うこととしました。
以下、手術時の写真となります。苦手な方はご注意ください。
副腎腫瘍と腎臓の間を分離しているところです
摘出した副腎腫瘍
病理診断は副腎皮質腺癌でした。手術に伴う合併症もなく、術後4日目で無事退院しました。
副腎皮質腺癌の転移率は10〜20%と癌の中ではそこまで高くなく、年単位の長期生存が期待できますが、今後は転移がないかどうかの確認をしていきます。
副腎腫瘍の手術は、腫瘍外科の中でも最も難しい手術の一つです。
当院では、複数の腫瘍科医、麻酔科医が連携し、このような手術にも対応するようにしています。
当院では、獣医腫瘍科認定医による腫瘍科専門外来を行なっております。
詳細は下記のリンクをご参照ください。