犬
肺のしこり
犬の肺腫瘍(肺腺癌)

| 動物 | 犬 |
|---|---|
| 種類 | 雑種犬 |
| 性別 | 避妊雌 |
| 年齢 | 10歳 |
| 地域 | 枚方市 |
| 症状/病態 | 肺の腫瘤 |
| 考えられる病気 | 肺腺癌、組織球肉腫、肉芽腫、膿瘍など |
レントゲン検査で肺にできものがあるとのことで来院されました。
CT検査の結果、右肺後葉に腫瘤が認められました。
腫瘤が炎症なのか腫瘍なのかを確認するため、以前は腫瘤に針を刺し、細胞を採取していましたが、近年肺の腫瘤に針を刺すことで播種(腫瘍細胞が胸壁などに散らばること)の危険性が指摘されているため、画像上、手術適応の場合は針を刺さないこともあります。
今回は相談の結果、針を刺さずにそのまま手術を行うこととしました。
以下、手術の写真となります。苦手な方はご注意ください。

お腹と違い、胸を開ける際にはいくつかの筋肉を切開する必要があります
写真は広背筋を持ち上げ、その下の筋肉を切開している写真です

肋骨と肋骨の間の筋肉を切開すると、胸膜越しに肺(青矢印)が確認できます

肺後葉は食道などを包む膜と一部くっついているため、その膜を剥がすことで体外に誘導することができます。青丸は腫瘍です。

まずは動脈から処理していきます

次に静脈の処理です

最後に気管支を処理して摘出完了です

CTでリンパ節(青丸)が腫れていたので、同時に切除しています
胸の中を洗い、気管支からの空気の漏れがないこと確認し、胸の中にドレーン(管)を入れて、胸を閉じて手術終了です。
手術は無事終了し、術後7日目に退院しました。
病理検査は肺腺癌でした。
現在、術後1年以上経過していますが、再発や転移は認められておらず、元気に過ごしてくれています。
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