犬
出血/脾臓のしこり/元気がない、ぐったり/食欲がない
腫瘍科(ガン)/外科
犬の脾臓の血腫

| 動物 | 犬 |
|---|---|
| 種類 | 柴 |
| 性別 | 避妊雌 |
| 年齢 | 14歳11ヶ月 |
| 地域 | 滋賀県大津市 |
| 症状/病態 | 立てない、ぐったり、脾臓のしこりからの出血 |
| 考えられる病気 | 血腫、血管肉腫、結節性過形成など |
急に立てなくなり、ぐったりしているとのことで紹介元病院を受診、エコー検査で脾臓にしこりがあり、出血しているとのことで紹介来院しました。
来院時には出血は止まっており、歩けるくらいまで改善していました。
エコー検査では脾臓に約8cmのしこりが認められ、お腹に出血がありましたが、かなり少なくなっていました。

CT検査では、明らかな転移は認められませんでした(赤丸は脾臓のしこりです)。
しこりが大きい場合、「がん」を頭に思い浮かべてしまいますが、犬の脾臓にできるしこりは大きいから「がん」というわけではなく、大きいしこりほど「良性」の可能性が高くなります。
この理由として、「がん」の場合、もう少し小さい段階で破裂したり、転移したりする可能性があるからです。
しかし、しこりの大きさや画像検査だけでは、がんなのか良性なのかを判断することは困難であり、確定診断には脾臓摘出による病理検査が必要となります。
以上のことをご家族にご説明し、今後再出血の可能性があるため、手術を行うこととしました。
以下、手術時の写真となります。苦手な方はご注意ください。
(写真はご家族のご承諾のもとあげさせていただいております)

お腹を開けて脾臓のしこりを確認しました(赤丸)。

細かい血管はソノサージという機械を用いて、血管を焼きながら切っていきます。

太い血管(赤:動脈、青:静脈)は糸で縛って、処理して、脾臓を摘出します。

青丸はしこりが破れて出血した部位です。
病理診断は血腫でした。
術後に消化管出血が認められ、輸血が必要となりましたが、その後順調に回復し、術後5日目に退院しました。
血腫は良性腫瘍ですので、今回の手術により根治が期待できます。
脾臓のしこりが大きいからといって、がんと思い込まずに、一度ご相談ください。
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