本日の一症例

元気がない、ぐったり/食欲がない/呼吸が荒い(苦しそう)/咳が出ている

呼吸器科

細菌性肺炎

動物
種類 チワワ
性別
年齢 16歳
地域
症状/病態 発咳、呼吸促拍
考えられる病気 肺炎、肺腫瘍、心不全など

2日前から食欲低下、前日から咳やえづきがみられるとして来院。

来院時に呼吸促拍や発咳がみられましたが、酸素室にて酸素化を行ったところ症状が落ち着いたため、呼吸器系、もしくは循環器系の疾患を疑って検査を行いました。

血液検査にて炎症反応を示す白血球数の増加やCRPの高値が認められ、胸部レントゲン検査にて肺野全域の不透過性亢進が認められました。

胸部エコー検査にて心臓に明らかな異常が認められませんでした。

 

以上のことから肺炎と仮診断し、治療として抗生剤投与、薬剤を吸入させるネブライザー療法を行いました。

また飼い主様とご相談して、入院せずに自宅での酸素室で過ごしてもらい、抗生剤による治療を継続しました。

 

数日で一般状態は改善し、酸素室は必要なくなりました。

血液検査にて白血球数およびCRP値の低下、レントゲン検査にて肺野透過性の改善が認められ、1週間経たずに通常の生活に戻ることができました。

 

ただの咳だと思っても、命に関わる病気の可能性もありますので、放置せずご連絡されることをおすすめします。