本日の一症例

元気がない、ぐったり/足をあげる、歩けない

整形外科(骨・関節の病気)/自己免疫疾患(免疫介在性疾患)

ダックスフンドの免疫介在性関節炎

動物
種類 カニンヘンダックスフンド
性別 雄(去勢済み)
年齢 2歳
地域 京都市北区
症状/病態 前肢の跛行
考えられる病気 関節炎、骨折、脱臼、腫瘍、皮膚病など

1週間前から歩行がおかしいとのことで来院。

視診にて、右後肢の挙上を確認。

また身体検査にて、発熱(39.8℃)と、右手根関節の疼痛、腫れを認めました。

レントゲン検査でも右手根関節の腫れを確認しました。

血液検査ではCRP(炎症の数値)が高値でした。

 

関節穿刺(関節に針を刺して関節液を吸引)を実施したところ、採取された関節液は粘稠度が低下しており、やや白くなっていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

さらに関節液を染色し、顕微鏡で確認したところ多量の好中球(炎症の細胞)を確認しました。細菌は認められませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

細菌培養検査も実施しましたが、増殖しませんでしたので、感染は無いと判断しました。

免疫介在性の関節炎と診断し、ステロイド剤による免疫抑制療法を実施したところ、すぐに症状は改善しました。

原因不明の発熱、跛行などがあればこの病気の可能性があるので、早めに病院に連れてきてください。

診断名

特発性多発性関節炎