病気紹介

尿道結石

腎臓や膀胱で形成された結石が尿道を完全に塞いでしまったり、狭めてしまう病気です。

尿道が細長い雄に多いといわれており、排尿異常が起こります。尿がうまく出せない状態が続くと膀胱破裂や尿毒症(腎不全)の恐れがあるので大変危険です。

症状

血尿、頻尿、排尿時の痛みが認められ、細菌性膀胱炎を併発することもあります。また尿毒症に陥ると食欲の低下、下痢、嘔吐、神経症状など全身的な症状が認められることがあります。

診断

尿検査でPH(酸性~アルカリ性)、蛋白、潜血反応、尿沈査(結晶、細胞など)、尿比重などを調べます。画像検査で膀胱や尿道に結石が認められないか確認します。また尿道が完全に閉塞している場合は血液検査も実施して尿毒症に陥っていないかを確認します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

腹部レントゲン検査で見られた尿道の結石

治療

内科療法

細菌性膀胱炎が併発している場合は抗生物質の内服を行います。閉塞の解除は尿道の閉塞部位までカテーテルを挿入し結石を生理食塩水で膀胱まで押し戻します。

外科療法

上の方法で閉塞が解除できた場合は膀胱を切開して結石を取り除きます。尿道の結石が押し戻せなかった場合は尿道切開を行ったり、閉塞の部位によっては別の尿道の開口部を形成したりする必要があります。

予防

結石の原因としては一部では遺伝的・体質的なものがあると言われています。一方で、ミネラルの過剰摂取、高タンパクの食事、飲水量の低下なども原因とされており、食事内容の変更やサプリメントによって日頃の生活の中で予防をすることができます。

尿道結石は実際に結石が詰まるまで症状が出ることがほとんどないので健康診断などで欠席を早期発見し治療、予防を開始することが重要です。