毛周期停止
病態
毛周期停止は様々な名前で呼ばれており、脱毛症X、アロペシアX、毛周期停止、
偽クッシング症候群などの病名と同義のものです。脱毛症Xの病態については様々な
研究が行われていますがいまだに原因は分かっていません。ただ、特定の犬種に好発する
事から遺伝的な要因によって毛の成長のサイクルに異常が発生することが原因ではないかと
予想されています。
症状
脱毛症Xは、脱毛以外の症状が生じることはありません。脱毛は、頭や四肢を除く体幹部を
中心に生じることが多いとされています。皮膚の表面は乾燥し、色素沈着が認められることも
あります。比較的若い成犬で未去勢の雄に多く発生しますが雌、避妊雌、去勢雄にも発症する
ことが知られています。好発犬種としては、ポメラニアンやトイプードルが代表的です。
診断
脱毛症X自体を診断することができる検査はありません。脱毛の症状の分布や発症年齢や
犬種、他の脱毛の原因となりうる疾患(感染症やホルモン疾患、先天性の異常など)を除外
することで診断を行います。
治療
治療法には、サプリメントによる治療や薬剤による治療などがあります。また、日々の
スキンケアや食事療法が効果的な場合もありますので原因不明の脱毛症でお悩みの方は
一度ご相談ください。