犬の乳腺腫瘍 新分類

病態
犬の乳腺腫瘍は、小型犬では病理学的に約70%が良性、約30%が悪性であり、悪性のうち約30%(すなわち全体の約10%)が臨床的に悪性と考えられています。
一方、大型犬では病理学的に約50%が良性、約50%が悪性であり、悪性のうち約50%(すなわち全体の約25%)が臨床的に悪性と考えられており、小型犬よりも注意が必要です。
「病理学的」、「臨床的」という言葉が難しいので簡単に説明させてもらいますと、「病理学的」に良性・悪性というのは、病理医が、顕微鏡をみて、良性なのか悪性なのかを判断しています。
一方、「臨床的」に良性・悪性というのは、私たち臨床医が、診断されたがんが実際に再発したり転移したりすることで生命に関わるかどうかを判断しています。
すなわち、「病理学的」に悪性であっても、適切な治療を受けることで、再発や転移をせず、「臨床的」に悪性ではないがんもたくさん存在します。犬の乳腺腫瘍もその一つです。
これまで、病理学的に悪性と診断された乳腺腫瘍が、臨床的にも悪性かどうか判断に迷うこともありましたが、病理医が犬の乳腺腫瘍を新しく分類してくれたことで、私たち臨床医もより判断しやすくなりました。
乳がんと診断された場合、その子がどういう経過を辿るのか判断するのは臨床医である私たちの役目です。
もちろん今回の分類ですべてが分かるわけではなく、予期せぬ経過を辿る場合もあるかもしれませんが、ご家族により正確な情報を提供できるよう努めていきたいと思います。
乳腺腫瘍がどのような病気なのかは過去に掲載してますので、そちらも参考にしてください。
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