病気紹介

食物アレルギー

病態

食物アレルギーとは、環境中のアレルゲン(アレルギーの原因となるもの)が原因の

アトピー性皮膚炎とは異なり、食物アレルゲンが原因となるアレルギーのことを言います。

食物アレルギーはアレルギー反応のパターンに違いがあり、IgEと呼ばれる抗体による反応が

優位なパターンとリンパ球と呼ばれる白血球の一種による反応が優位なパターンと2種類存在

します。

 

症状

食物アレルギーによって引き起こされる症状は、かゆみだけでなく下痢や嘔吐などの

消化器症状がみられることもあります。いつもかゆがっている、口や目の周り・背中

などに炎症がある、便の回数が多いなどの徴候がある場合は食物アレルギーが

疑わしいことがあります。

 

診断

食物アレルギーの診断には、除去食試験および負荷試験が用いられることが多いです。

除去食試験とは、原因となる食物アレルゲンを推測してそのアレルゲンを含まない

食事を選択することでかゆみが緩和されるかどうかを調べる試験です。

かゆみが少しでも緩和されれば食物アレルギーの可能性が疑われます。

 

負荷試験とは、除去食試験の後に行う検査です。

除去食試験を行う前に食べていた食事を与えることで、かゆみが再び発生する

ことを確認することで食物アレルギーと診断します。その後、2週間ごとを目安に

食材を1つずつ加えていき食べられるものを探していきます。

 

また、除去食試験や負荷試験にあわせてアレルギー検査というものも存在します。

一度獣医師までご相談ください。

 

治療

食物アレルギーの治療は、前述の除去食試験や負荷試験によってアレルギーを

引き起こさない食事を選択することが最も重要になります。

ただし、食事を変更するだけでは治らない重度なアレルギーやアトピー性皮膚炎を

併発している子などは、痒み止めのお薬やシャンプー、保湿剤などの治療を合わせて

行っていきます。

 

なかなか治らないしつこいかゆみに悩まされている場合は、一度当院までお気軽に

ご相談ください。

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