本日の一症例

元気がない、ぐったり/足をあげる、歩けない

外傷

ハチによる刺傷

動物
種類 トイプードル
性別 オス
年齢 1歳
地域 北区
症状/病態 左前肢を挙げている、なめている
考えられる病気 骨折、脱臼、異物、皮膚炎、関節炎、腫瘍

お散歩中に草むらに入った後突然左前肢を痛がるようになり、しきり舐めて気にしているとのことで来院されました。

触診では左前肢の肉球の腫れと指の間を触った時に痛みがある様子が確認できました。

皮膚をよく観察してみると一部赤くなっており、その中心に棘のようなものが確認できたので除去しました。

 

除去した棘を顕微鏡にて観察したところミツバチの針でした。

 

治療としては傷口の洗浄後、アナフィラキシーショックの予防のために、抗ヒスタミン剤とステロイド剤を投与しました。

その後、左前肢を挙げる様子や腫れは改善し、数日で元気に歩くことができるようになりました。

 

このような蜂による刺傷は、蜂に直接刺されるだけでなく、地面に落ちている針や蜂の死骸を踏んでしまうことでも発生するのでお散歩の際はなるべく足元の見えにくい場所や、草が生い茂っている場所は避けるようにしましょう。

 

もし刺されてしまった時は全身性のアナフィラキシーショックが起こる可能性があるため、なるべく早く動物病院を受診するようにしましょう。

応急処置としては腫れや痛みを和らげるために患部を水で洗浄したり氷で冷やしてあげる方法などが有効です。