犬
目が赤い(充血)・目やに/目が白い
眼科(目の病気)
柴犬の緑内障(前編)
動物 | 犬 |
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種類 | 柴犬 |
性別 | 雌 |
年齢 | 6歳 |
地域 | 京都府宇治市 |
症状/病態 | 目が赤い、しょぼしょぼ、目の表面が白い |
考えられる病気 | 緑内障、角膜潰瘍、ぶどう膜炎、結膜炎、異物、腫瘍、ドライアイなど |
1週間前から、右眼が赤く、しょぼしょぼしており、表面が白いとのことで来院。
院内にて、右眼の充血、羞明、角膜表面の浮腫を確認。
眼科検査にて、
両眼の涙液量の異常が無いこと
角膜潰瘍が無いこと
を確認したが
眼圧検査(正常は10〜20)にて
右眼:35
左眼:16
と、右眼の眼圧が上昇しており、この時点での右眼の視力は低下していた。
眼球内の超音波検査では、明らかな腫瘍は無く、水晶体の脱臼も認められなかった。
他に緑内障を引き起こす疾患が認められず、また柴犬という緑内障の好発犬種ということを考慮し、原発性の緑内障と診断し、治療を始めた。
右眼には、ラタノプロスト(プロスタグランジン関連薬)、ドルゾラミド(炭酸脱水酵素阻害薬)、マレイン酸チモロール(交感神経遮断薬)を使用。
左眼には、将来的な緑内障予防のために、マレイン酸チモロール(交感神経遮断薬)を使用した。
今回の内科治療で、右眼の視覚は戻り、数ヶ月は良好に眼圧のコントロールができた。
しかし徐々に眼圧のコントロールが難しくなり、最終的には失明してしまったため、強膜内シリコン義眼挿入術を実施した。