肺炎

原因
多くがウイルス、細菌、真菌などの経気道感染ですが、血行性に感染巣が広がることもあります。
また、感染以外にもアレルギーや免疫異常も原因として挙げられます。
全く異常のない健康な動物が突然発症することは少なく、基礎疾患、飼育環境などが根本の原因になっていることが多いです。
症状
呼吸困難に陥っていることが多く、頻呼吸、努力性呼吸、咳、異常呼吸音などの呼吸器症状に加え、発熱、元気消失、食欲不振などもみられます。
診断
身体検査にて呼吸状態や肺音などを確認し、血液検査では白血球数やCRPなどの炎症に関わる数値の他、基礎疾患の有無を調べます。
またレントゲン検査やエコー検査で病変部を特定します。
これらの検査では他の病気との鑑別が難しく、抗菌薬など用いて診断的治療を行うことが多いです。
場合によっては気管支肺胞洗浄を行って感染の原因を調べたり、組織生検により診断することもあります。
治療
感染が原因であれば抗菌薬や抗真菌薬、アレルギーや免疫異常が原因であればステロイドなどの薬剤を投与します。
呼吸器症状がある場合は酸素飽和度をモニタリングしつつ、酸素室にて酸素供給を行います。
その他病態に応じて気管支拡張剤の使用、点滴療法、ネブライザー療法、基礎疾患に対する治療を選択します。
呼吸困難がみられる場合は特に緊急性を有するため、疑われたらすぐにご連絡ください。