胆嚢炎

胆嚢炎とは、肝臓で作られた胆汁を貯めておく「胆嚢」に炎症が起こる病気です。進行すると胆嚢破裂や腹膜炎を引き起こし、命に関わることもあります。
原因は様々で以下のようなものが挙げられます。
・細菌感染
・胆汁のうっ滞(流れが悪くなること)
・胆石
・胆嚢粘液嚢腫(犬)
・膵炎や胆管炎など周囲臓器からの炎症の波及
症状
・食欲低下
・元気消失
・嘔吐、下痢
・発熱
・腹痛
・黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)
重症化すると、胆嚢破裂や腹膜炎、敗血症などを引き起こし、急激に状態が悪化することがあります。
診断
・血液検査
炎症の有無や肝臓・胆道系酵素(GPT(ALT)、GOT(AST)、ALP、GGT)ビリルビン(TBil)の評価
・画像検査
レントゲンや腹部超音波検査で胆泥、胆石の有無だけでなく胆嚢壁の肥厚や周囲脂肪組織の変化、胆嚢内容物の性状などを総合的に評価します。

↑胆嚢炎の腹部超音波検査画像で胆嚢壁(青矢印)が肥厚している

↑胆泥が貯留(赤矢印)しているが胆嚢壁は肥厚していない胆嚢
・胆汁培養検査(胆嚢穿刺)
胆汁を採取し、感染が疑われる場合に原因菌や有効な抗菌薬を調べる
・CT検査
胆嚢破裂や胆道閉塞が疑われる場合、周囲臓器との関係を詳しく評価
治療
・原因疾患の治療
感染や膵炎、内分泌疾患などの原因がある場合は、その治療を並行して行います。
・内科治療
抗菌薬、点滴治療、肝保護剤、利胆剤などを用いて炎症や感染の改善を目指します。特に細菌感染が疑われる場合には、長期間の抗菌薬治療が必要になることがあります。
・外科治療
以下のような場合には胆嚢の摘出術が必要になることがあります。
・胆嚢破裂が疑われる場合
・胆嚢粘液嚢腫
・胆石による閉塞
・内科治療で改善しない重度の胆嚢炎
胆嚢を摘出しても、多くの場合は日常生活に大きな支障なく過ごすことができます。
胆嚢炎は、初期には食欲不振や嘔吐など一般的な症状しか認められないこともあります。しかし進行すると胆嚢破裂や腹膜炎を引き起こし、緊急手術が必要になることもあります。
食欲低下や嘔吐が続く場合、黄疸がみられる場合には早めの受診をおすすめします。適切な検査による早期診断と治療が重要です。

