血便、粘血便

血便とは、便の中に血液が混ざる、または血液が付着している状態を指します。
また、粘液と血液が混ざったゼリー状の便を粘血便と呼びます。
消化管のどこから出血しているかによって便の見た目や症状が変わることがあります。
・小腸性の出血
黒っぽいタール状の便(メレナ)になることがあります。
消化された血液が混ざるため、黒色便として見えるのが特徴です。
・大腸性の出血
鮮やかな赤い血液が便の表面に付着したり、粘膜と混ざってゼリー状の便(粘血便)になることがあります。

血便は軽い腸炎で起こることもありますが、重大な病気のサインであることもあるため注意が必要です。
原因
血便はさまざまな病気でみられる症状であり、以下のような原因が考えられます。
感染症
・細菌性腸炎
・寄生虫感染(回虫、鉤虫、トリコモナスなど)
・ウイルス感染(犬パルボウイルスなど)
炎症性疾患
・胃腸炎
・炎症性腸疾患(IBD)
・大腸炎
・膵炎
腫瘍
・消化管腫瘍(リンパ腫、腺癌、消化管間質腫瘍など)
・ポリープ
その他
・異物誤食
・食物アレルギー
・薬剤の影響
・凝固異常
若齢動物では感染症や寄生虫、
高齢動物では免疫介在性疾患や腫瘍などが原因になることもあります。
診断
特に血便では、小腸性なのか大腸性なのかを判断することが重要で、便の性状、排便回数などの情報に加えて、検査結果をもとにどちらからの血便かを評価します。
その後、血液検査や画像検査(レントゲン検査や腹部超音波検査)によって原因疾患の特定を行います。さらに必要に応じて、全身麻酔下で内視鏡検査やCT検査を行うこともあります。
治療
治療は原因となる疾患によって異なります。
主な治療として
・点滴治療
・下痢止め、整腸剤
・抗生物質、駆虫薬
・食事療法(食物繊維)
・抗炎症薬(ステロイド、免疫抑制剤)
・外科手術(腫瘍や異物の場合)
などを行います。
軽度の腸炎では数日で改善することもありますが、
重度の感染症や自己免疫疾患、腫瘍などが原因の場合は重症化することもあるため便の様子がおかしいと感じたらすぐに相談するようにしましょう。

