病気紹介

発咳

原因

咳が出る原因は、大きく二つに分けられます。

まず、一つ目は生理現象によるものです。これは、埃を吸い込んだり、お散歩でリードを引っ張ったりすることや、ワンワン吠えて興奮したり、冷たい空気を吸ったりした際にも見られます。これらは一過性のもので、咳は治まります。

二つ目は、病気などによるものです。これは、ご飯を食べているときや水を飲んでいる時に誤って気管に入ってしまう誤嚥・誤飲や、犬の風邪とも言われるケンネルコフ、気管虚脱、肺炎、心臓病、肺腫瘍・胸部の腫瘍などが主に挙げられます。

 

診断

まず問診で、どの様な咳が出ているか、1日のいつ頃に咳が出やすいか(朝方が多いなど)、どのくらいの頻度で咳が出るのか、咳に併せて吐いたりしていないかなどをお聞きします。

次に、身体検査にて、心音聴取、肺音聴取を行い、心拍数や呼吸数、体温の測定を行います。

その結果より必要と判断された場合、レントゲン検査や血液検査、心臓のエコー検査、CT検査などを行います。

 

治療

肺炎などにおいて細菌感染が疑われる場合は抗生剤の投与を行ったり、気管支拡張剤、去痰剤、鎮咳薬などの内服や、ネブライザー(薬剤を気化させて吸い込む治療)などを行う場合もあります。心臓病が原因となる咳では、心臓病を治療することで咳の軽減につながります。また、気管虚脱が重度の症例や、腫瘍が原因のものにおいては、外科手術が必要になることもあります。

検査や治療法に関しての詳しいお話は、診察の際にお聞きいただければお話ししますのでお気軽にご相談ください。

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